抗酸化による老化防止の効果
公開日:2016年7月25日 09時00分
更新日:2019年2月 1日 18時01分
抗酸化とは
私たちの体は酸素を利用してエネルギーを作りだしていますが、酸素を利用すると同時に活性酸素は常に体内で生じています。この活性酸素が私たちの細胞を傷つけ、被害をもたらしています。活性酸素は老化、がん、シワ、しみ、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病の原因となります。
活性酸素は年齢とともに増えるとも言われていますが、ストレス、食品添加物、タバコ、激しい運動、多量飲酒、紫外線なども活性酸素が増える原因です。活性酸素を増やす因子は身の回りにたくさん存在しています。
体内で増えた活性酸素を除去していくことが、老化や、がん、生活習慣病などの予防になりますが、活性酸素によって酸化を抑えることを、抗酸化と言い、活性酸素から体を守ることを抗酸化作用と言います。
抗酸化とは体の中を錆びつかせない(酸化を抑えること)ことですが、活性酸素は体内の酵素によって分解されます。しかし活性酸素の生成量が多いと、無毒化が間に合わずダメージを受けてしまいます。活性酸素の働きを抑えるのは酵素だけでなく、抗酸化物質も活性酸素から体を守ってくれます。
私たちの体内では活性酸素を無毒化する抗酸化の働きが加齢によって低下していきます。そのため処理しきれなかった活性酸素は体内にたまり、より毒性の強いものへと変わっていきます。
抗酸化物質とは
抗酸化物質とは、酸化されやすい物質のことで、活性酸素などによって私たちの体が酸化されるよりも優先的に酸化してくれます。そのため、抗酸化物質自身が酸化されることで、体を酸化から防御してくれます。抗酸化物質によって、私たちの細胞は無傷でいられます。
体内で生成される活性酸素の代表的な種類はスーパーオキシド、一重項酸素、ヒドロキシラジカルです。特に活性酸素の中で毒性が強いものは、ヒドロキシラジカルです。
代表的な抗酸化物質
ビタミンAレチノールやカロテンなど体内でビタミンAとして働く物質の総称です。緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは抗酸化力が強いです。β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わります。
β-カロテンは生では吸収されにくいので、油と一緒に摂ると吸収率がアップします。
ビタミンCビタミンCは食品からの摂取では吸収率は良いですが、一度に大量に摂取しても余った分は尿から排泄されてしまいます。また体内では作られないので、毎日摂取が必要です。抗酸化力が非常に強く、活性酸素から細胞や組織を守ります。
野菜、果物、芋類に多く含まれます。
ビタミンEビタミンEは抗酸化作用が強く、細胞膜のリン脂質の酸化を防ぎ、リン脂質が酸化してできる過酸化脂質の発生を抑えてくれます。過酸化脂質は細胞を傷つけて老化させ、さまざまな病気を引き起こします。
抗酸化力のあるビタミンA、,ビタミンCと一緒に摂取することで相乗効果があります。
植物性油脂、ナッツ類、かぼちゃに多く含まれています。
コエンザイムQビタミンと同様の働きをして、ビタミンを助ける成分です。強い抗酸化力があり、アンチエイジングに役立ちます。
いわし、サバ、牛肉、豚肉に多く含まれます。
フラボノイド系ポリフェノールスーパーオキシドや一重項酸素を無毒化する作用があります。
アントシアニン(赤ワイン) イソフラボン(大豆) ケルセチン(玉ねぎ) カテキン(緑茶) テアフラビン(紅茶) セサミン(ごま) セサミノール(ごま) 非フラボノイド系ポリフェノールスーパーオキシドや一重項酸素を無毒化する作用があります。
クルクミン(ウコン) クロロゲン酸(コーヒー) フェルラ酸(米ぬか) イオウ化合物特に活性酸素の中で毒性が強いものは、ヒドロキシラジカルも除去します。
システインスルホキシド類のアリシン(にんにく) イソアリシン(ネギ類) カロテノイドスーパーオキシドやヒドロキシラジカルも除去します。
α-カロテン(人参の葉、黄ピーマンなど緑黄色野菜) β-カロテン(人参、ほうれん草、小松菜など緑黄色野菜) β-クリプトキサンチン(温州みかん、パプリカ、柿など)抗酸化物質の効果(老化防止・疾病予防)
抗酸化物質は、がんなどの病気や老化を予防し、遺伝子を守るためには、ヒドロキシラジカルを無毒化することです。
抗酸化物質の効果としては以下があります。
がん抑制 動脈硬化予防 アンチエイジング対策抗酸化物質の摂取方法
