糖尿病患者だけではない!「低血糖」に注意
血糖値が高いと注意が必要なのはよく知られていますが、「低血糖」にも注意が必要な場合もあります。
「血糖値」とは、「血液中に含まれる糖(ブドウ糖)の量」を指します。食事で摂取した糖質は、分解されてブドウ糖になり、腸から吸収されて、血液の流れに乗って全身に運ばれます。そして、ブドウ糖は、身体の活動に必要なエネルギー源となります。通常、血糖値は、すい臓から分泌された「インスリン」というホルモンの働きによって、一定の範囲内におさまっています。しかし、このインスリンが不適切に働きすぎてしまうと、血液中の糖が少ない、「低血糖」という状態になってしまいます。
一般的に、血糖値は100㎎/dLを中心とした範囲に維持されていますが、約70㎎/dL以下になると、手や指が震える、汗をかく、不安な気持ちになるなどの症状があらわれます。さらに、血糖値が下がり、約50㎎/dL程度になると、集中力の低下、生あくび、目のかすみなどの症状があらわれます。もっと血糖値が下がっていくと、けいれんが起きる、異常な行動をするようになり、最悪の場合、こん睡状態になることもあります。ここまでくると命に危険が及ぶこともあり、「重症低血糖症」と呼ばれます。ただし、症状が出る数値は人それぞれです。
こういった低血糖の症状のほとんどは「糖尿病治療を行っている場合」になりやすいとされていましたが、それ以外の人でも「反応性低血糖」による症状が起きることがあります。これは特に若年層~中年層の人に起きやすいとされています。
続きを読む